池井戸潤さんの小説の感想ブログです

池井戸潤さんの小説が好きで、よく読んでいます。その感想を書いていますので、参考にしてみていただけるとありがたいです。また、池井戸潤さんの小説に関連した本の書評もありますので、そちらもぜひご覧ください。

「七つの会議」第三話「コトブキ退社」を読んだ感想

池井戸潤さんの小説「七つの会議」を読みました。

 

第三話は「コトブキ退社」というタイトルです。

 

コトブキ退社の意味はご存知ですよね。

 

女性が結婚で退社するときの言葉として使われます。

 

男性に使われることは聞いたことがないように思います。

 

ですからこの第三話は女性が中心で、あらすじが展開していきます。

 

浜本優衣という女性がその女性です。

 

まだ若い浜本優衣は、現状に満足していませんでした。

 

といっても何か不満があるようでもありません。

 

現状を続けることに疑問を持っていた彼女は、

コトブキ退社というにはちょっと違うのですが退社します。

 

なんと理由だけコトブキ退社です。

 

そして退社の前に浜本優衣は会議である提案を発表します。

 

この提案を実現させて退社していくことになります。

 

素晴らしい置き土産を残した形になっています。

 

ところで自分自身の意見を会社の会議で発表するのって緊張します。

 

決められたことを発表するだけでも緊張しますが、

自分の意見を発表するのはなおさら緊張します。

 

しかし、会社のため、働く社員のためという気持ちで

彼女は自分の考えを発表します。

 

それはこの会社で働く社員を思っての提案でした。

 

よく仕事というのは、相手のために何かを行なうこと、

相手に利益を与えることだと言いますよね。

 

それが結果として自分自身の利益として返ってくる。

 

そのことは実際わかっていてもなかなか出来ないことです。

 

それを最後にやってのけた浜本優衣はすごいのではないでしょうか?

 

往々にしてビジネスって自分の利益だけを考える人が多いです。

 

でもそれでは発想も貧弱になってしまいますよね。

 

自分のことしか考えていないのですから。

 

相手の立場にたって考えることでさらによいアイデアが出てくる

のではないでしょうか?

 

相手はどんなことに困っているのか、悩んでいるのか

考えているといろんな考えが出てくるものです。

 

もちろんアイデアだけでは何も変わりません。

 

それを行動に移すということも同じく重要なことです。

 

イデアも行動力も浜本優衣はすごかったということです。

 

本当のビジネスマンというのはこうあるべきなのかもしれませんね。

 

正確にはビジネスパーソンです。

  

七つの会議

 

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小説についてはこちらを参考にしてみてください。