漫画「クロサギ」の中の大企業の扱い
漫画「クロサギ」の中で、大企業のことが書かれているところがあります。
第二巻の「買収詐欺」というところです。
大企業を相手にするのは、白石陽一という詐欺師。
過去に大企業によって、家族を壊された人物です。
この白石陽一は、大企業のことをとても上手に表現しています。
白石陽一は、腐った組織というものが嫌いです。
組織は、人が生きていくためには必要なもの。
それは彼もわかっています。
しかし、組織が大きくなれば、それにあわせるかのように、
個人は小さくなっていく。
そして個人の意思を排除し、組織の意思に従わせようとする。
まるで組織自体が意思を持っているかのように。
そうなると組織にあわない人間を排除するようになっていき、
個人は組織に簡単に踏みにじられるようになる。
池井戸潤さんの小説にはたくさんの腐った組織が出てきますね。
空飛ぶタイヤのホープ自動車は、その典型的なものです。
ホープ自動車の末路は、空飛ぶタイヤで明らかになっています。
また七つの会議の内容も、この腐った組織についてのあらすじです。
腐った組織を変えることができるのは、いったい誰なんでしょう?
白石陽一がどこにでもいるわけではありませんからね。
こんな企業ばかりでないことを祈るしかないのでしょうか?