「七つの会議」第六話「偽ライオン」の感想
池井戸潤さんの小説「七つの会議」を読みました。
第六話は「偽ライオン」というタイトルになっています。
偽ライオンというタイトルでどんなあらすじになるのか?
第六話は営業部長である北川が中心に話が進みます。
以前北川は仕事で好成績を収め、ライオンとあだ名されていました。
しかし、この第七話では偽ライオンに落ちてしまいます。
不正が発覚したためです。
企業で不正が発生した場合、どのように対応するのが正しいのでしょうか?
不正を認めて謝罪して、正しく対応するというのが当然です。
普通の考えの人ならまったく悩むことなくそう答えるはず。
しかし、組織、特に大企業になるとその正常な判断というのは出来なくなるようです。
大企業自身が意思をもって、従業員を支配しているかのように。
そうなるととるべき道は「隠蔽」ということになります。
隠蔽することで、問題を先送りしてしまうのです。
その場はそれで収めることができます。
そして不正の当事者はこう考えるのでしょうね。
「このまま何もしないで不正がなくなりますように」と。
隠蔽すると問題はさらに大きくなるということは、
隠蔽した当事者にはわからないのです。
隠蔽したことが発覚しそうになると、それも隠蔽しようとする。
それを繰り返して、隠蔽しきれなくなるまでおおきくしてしまうのです。
そうなると企業がこうむる損失は、拡大に拡大しているはず。
そのとき、どのように対応することができるか?
それがこの第六話で展開しているように思います。
↑ ↑
小説についてはこちらがおすすめです。