池井戸潤さんの小説の感想ブログです

池井戸潤さんの小説が好きで、よく読んでいます。その感想を書いていますので、参考にしてみていただけるとありがたいです。また、池井戸潤さんの小説に関連した本の書評もありますので、そちらもぜひご覧ください。

「七つの会議」第二話「ねじ六奮闘記」を読んだ感想

池井戸潤さんの小説「七つの会議」の第二話は、

「ねじ六奮戦記」というタイトルです。

 

ねじ六という中小企業が中心のこの第二話。

 

東京建電の下請けの中小企業の一つになっています。

 

中小企業にとっては景気はあまりよくりませんね。

 

そんな状況の中ですのでねじ六もやはり厳しい経営状況のようです。

 

中小の下請けというのは、景気の影響をもろに受けてしまう

ケースがかなり多いですよね。

 

それはやはり大企業がコスト削減などを行なうことが理由です。

 

大企業にとってはコストを安くするために、

経費を安く出来る下請けを選ぶものです。

 

よりやすく仕事をしてくれる中小企業を探すのですね。

 

そうなるとコスト削減のしわ寄せは中小企業に集まります。


大企業にとっては下請けがどうなろうと

知ったことではないのかもしれません。

 

この七つの会議のねじ六も、当然その影響を受けてしまうことになります。

 

ねじ六もなんとか綱渡りの経営を続けている状態。


何とか乗り切ろうと必死の努力をしているところです。

 

しかし現実はきびしいものですね。

 

この七つの会議を読んでいると、中小企業の厳しさが伝わってきます。

 

経済的な考え方でいうと、つぶれるべき会社はつぶれるのが資本主義

というのが本当は正しいのかもしれません。

 

しかし、それは会社を一つのもののように考えているからなのではないでしょうか?

 

また作り直せばよいという考えなのかもしれません。

 

ただ会社には当然従業員もいれば、ほかにかかわりがある人がいるはず。

 

その人たちのことを考えれば、潰すなんて簡単に出来ません。

 

ねじ六も何とか踏ん張ろうとがんばっていますが、

新規獲得も難しく挽回させることができないようです。

 

いよいよという場面で登場してくるのが、なんと東京建電。

 

どれだけこの企業の運命を左右すれば気が済むのでしょうか?

 

結末にねじ六は関係があるのでしょうか?

 

かなり気になる企業になってきました。