池井戸潤「空飛ぶタイヤ」の第二章「ホープとドリーム」の感想
池井戸潤さんの小説「空飛ぶタイヤ」を読みました。
第二章は「ホープとドリーム」というタイトルになっています。
ホープ自動車という大企業の実態がここで明らかになったように思います。
赤松運送への対応があまりにお粗末でないか?
このような対応がされるのが本当ならば、大企業というものは
責任をまったく取らないということになります。
企業というものは、大きくなるとそれ自体が意思を持つ。
そんなことを聞いたことがあります。
普通は企業というものは、そこで働く従業員のためのものであり、
経営者のためのものであり、株主のものであるはずです。
しかし、大企業になると、その企業が意思を持って、存続のために
経営者や従業員を操るようになる。
その結果、不幸な事故が起こったりするのでしょう。
リコール隠しというのも、まさにそれが原因ではないでしょうか?
普通の考えを持った人ならば、リコール隠しは絶対にだめということになります。
しかし、企業の存続のためには、リコールを隠さなければならない。
なぜなら、とんでもなく巨額の資金が必要になることが多いから。
それはあたかも企業が人に命令を出しているかのような構図です。
ただ、リコール隠しのようなものは、それが明るみに出ると、
ダメージはリコール隠しをした時点でのダメージの比ではありません。
人も企業も最終的には、しっかりと責任をとるかとらないかが重要なのですね。
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