池井戸潤「下町ロケット」第一章「カウントダウン」の感想
第一章のタイトルは「カウントダウン」です。
下町ロケットというタイトルですから、このカウントダウンは
ロケット打ち上げのときのカウントダウンかと思ったら違います。
資金繰りのカウントダウンです。
佃製作所はかなり厳しい状況に立たされています。
佃の夢はロケットを飛ばすこと。
ですから研究にかなり費用をかけています。
特許もとっているのですが、それがなかなか利益を生まない。
銀行としても融資に二の足を踏んでいる状況なんです。
それに追い討ちをかけるかのように、ナカシマ工業から特許侵害で
訴えられてしまいます。
踏んだりけったりでという状況になってしまいます。
この章で面白いのは、特許裁判の展開です。
裁判というのはどうしても難しいイメージがありますが、
第一章ではとてもわかりやすく書かれています。
特許に関する訴訟がどのようなものか、
そして特許に関してもどのように取らなければならないか、
そういったところが詳しく書かれています。
佃製作所は、新しい弁護士に相談してこの窮地を
自分に有利になるようにすすめていきます。
企業の裁判というものがどのようなものなのか、
弱肉強食という部分も見えてきて、かなり興味深く読むことができました。
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小説を買いたいという方はこちらを参考にしてください。
レビューなども参考になります。