池井戸潤「果つる底なき」第三章「依頼書」の感想
池井戸潤さんの小説「果つる底なき」を読みました。
第三章は「依頼書」というタイトルになっています。
銀行に依頼するときには、どんなものにも依頼書が必要です。
いろんな依頼書が、銀行の窓口にはおいてありますよね。
公共料金を銀行口座から引き落とすにも依頼書が必要です。
たくさんの依頼書があるので記入するのが正直面倒くさいという気持ちもあります。
しかしながらいろんな意味で依頼書は重要な書類には違いありません。
振込などの証拠にもなる書類ですから。
そう、この第三章では、振込依頼書がポイントになります。
銀行員というのは、やはりこういったときにすごいですよね。
依頼書を探して資金の流れを追うことができる。
それでかなりの情報を知ることができるのですから。
振込依頼書を見るとその企業のかなりのことがわかるようになります。
資金の流れは、血液の流れにたとえられることがあります。
これで企業の健康状態をしることができるわけです。
さらに、資金の流れは関係者を浮き彫りにしていきます。
資金の流れを複雑にすることで、当事者がわからないようにするのですが、
やはりどうしても限界があります。
その限界を探って事件の真相に迫ろうとしているわけですね。