池井戸潤「シャイロックの子供たち」第七話「銀行レース」の感想
池井戸潤さんの小説「シャイロックの子供たち」の第七話を読みました。
タイトルは「銀行レース」です。
銀行では出世のためのレースが熾烈なようですね。
それは池井戸潤さんの小説を読むと良くわかります。
ドラマ「半沢直樹」でもそれが映像になっていました。
この銀行レースというのもその意味なのかと思いました。
しかし、この章でいわれている銀行レースは出世のレースではありませんでした。
競馬のレースの一つとして、銀行レースを呼ぶものが出てきます。
いや、レースというよりも馬券の買い方のことですね。
銀行員に限らず、競馬というものはお小遣い程度で楽しむものです。
しかし、中には有り金全部競馬につぎ込んでしまう人がいますよね。
借金をして競馬にかける人もいる。
そうなると、やはり破滅への道を進んでしまいます。
銀行員には、そんな人間はいてほしくありません。
しかし、この章ではそんな人間が出てきてしまうのです。
しかも資金をとんでもないところから持ってくる。
悪知恵だけは働くのがギャンブル好き。
資金がないならほかのところから持ってくればいいとでも考えているのでしょうね。
この銀行員の結末は意外なものになっています。
競馬での破滅ではないところが面白かったです。
でも結果的に弱みをつかまれてしまっていますので同じかもしれませんが。
悲しい結末ですね。
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シャイロックの子供たちを読みたい方はこちらを参考にしてください。