池井戸潤「オレたちバブル入行組」第六章「銀行回路」の感想
池井戸潤さんの小説「オレたちバブル入行組」を読みました。
第六章のタイトルは「銀行回路」です。
銀行回路というのはどういう意味でしょうか?
回路の意味は、エネルギーなどが出て、また元の位置に戻るまでの道筋。
銀行の回路というのは、人の流れということでしょうか?
銀行回路の意味は、第六章の中にありました。
銀行と言うのはバッテン主義なのだそうです。
バッテン主義というのは、業績を上げた手柄は転勤で消えるそうですが、
バッテン、つまり失敗や汚点というのは銀行にいる限り永遠に消えないそうです。
手柄は転勤後に一から作る必要があるというのも厳しいですが、
バッテンが消えないというのも厳しいものがありますね。
一度バッテンが付くと、もう敗者復活はありえないそうです。
いったん沈むともう浮かび上がることがない、それが銀行回路です。
頭取の椅子を目指したトーナメントのようなものでしょうか。
銀行回路の中で出世していくためには、一点の汚点があってもいけない。
そうなると、半沢直樹の今の状況というのはかなり危ないということになります。
絶対に西大阪スチールに融資した5億円を回収しなければなりません。
でなければ銀行回路にはまってしまいますから。
しかし、銀行というのも厳しい世界ですね。
↑ ↑
小説を購入したい方はこちらを参考にしてみてください。
レビューなども参考になりますよ。