池井戸潤「銀翼のイカロス」第四章「策士たちの誤算」の書評
第四章は「策士たちの誤算」というタイトルになっています。
この章で明らかになるのは、東京中央銀行とタスクフォースとのつながりです。
これまでのあらすじの中で明らかになっています。
さらに、東京中央銀行の銀行員とタスクフォースの
メンバーとのつながりが明らかになってきます。
半沢直樹の敵は、帝国航空再建のための債権放棄を成功させるために
かなり策を練ってきているようです。
東京中央銀行の銀行員まで巻き込むというのは、
かなり用意周到という感じです。
これには、タスクフォースのメンバーの個人的な感情も入っているようです。
さて、半沢包囲網状態になっているなかで、
半沢直樹はどんな行動にでるのでしょう?
半沢直樹は、債権放棄を拒否することを決定します。
これは半沢率いる帝国航空再建チームの意見となります。
金融庁の調査の後ですが、やはりそこは変わらないようです。
そして、役員会にかけられることになります。
帝国航空の再建は、国交大臣も絡むほどの大きなもの。
やはり役員会での決定が必要になります。
役員会には、タスクフォースとつながった人物がいるのでしょうか?
債権放棄の拒否をくつがえす決定がなされてしまいます。
しかし、半沢はそれもしっかりと読んでいたようです。
その上をいく策を立てていたのです。
この章ではそれがきれいに決まって、読んでいるこちらも気持ちが
すっきりとするほどです。
やはり半沢直樹の活躍は、このような爽快さがいいのですよね。
読んでいるものが、半沢に感情移入してしまう。
この章ではそれが本当に際立った気がしています。
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