池井戸潤さんの小説の感想ブログです

池井戸潤さんの小説が好きで、よく読んでいます。その感想を書いていますので、参考にしてみていただけるとありがたいです。また、池井戸潤さんの小説に関連した本の書評もありますので、そちらもぜひご覧ください。

池井戸潤「ロスジェネの逆襲」第一章「椅子取りゲーム」の書評

池井戸潤さんの小説「ロスジェネの逆襲」を読みました。


ロスジェネの逆襲は、半沢直樹シリーズですが、

やはり半沢直樹シリーズは本当に面白いですね。

 

さて、第一章は「椅子取りゲーム」というタイトルです。


会社の中で椅子取りゲームというと、出世ということになるのでしょうか?

 

読み進めることで、その意味がわかりそうです。


ロスジェネの逆襲では、半沢は東京中央銀行の子会社である
東京セントラル証券に部長職として出向しています。


さらに半沢直樹に加えて東京セントラル証券には、

銀行から何人か出向してきています。


そして東京セントラル証券の社員である、プロパー社員もいます。

 

この2層構造ともいうべき出向社員とプロパー社員とでは、

やはり大きな隔たりのようなものがあるようです。


第一章は、この確執のようなものが現れるシーンから始まります。

 

なんとなく一波乱も二波乱もありそうな予感がします。


この東京セントラル証券内部の重要なポストは、

全て銀行からの出向社員が占めている状態。

 

半沢も部長職として出向していますからね。


当然ですがプロパー社員は不公平感を持っています。

 

ロスジェネの逆襲では東京セントラル証券が、

ある企業の買収にかかわっていきます。


買収を企てていた企業の担当をしていた東京セントラル証券の

プロパー社員の森山がその担当から外されてしまいます。


森山はロスジェネ世代で、バブル世代にも不満を持っています。


ろくに能力もないのに、簡単に会社に入社して

今では要職についているバブル世代の社員。


銀行からの出向社員に合わせて、さらにバブル世代ということもあり、

不満は爆発寸前というような状態。

 

半沢にも当然良い印象は持っていません。

 

このような不安定さが今後の展開にどう影響するのか?