池井戸潤「オレたちバブル入行組」終章「嘘と新型ネジ」の感想
池井戸潤さんの小説「オレたちバブル入行組」を読みました。
終章は「嘘と新型ネジ」というタイトルです。
半沢直樹の実家は半沢樹脂工業を営んでいます。
この終章では実家が出てきます。
銀行に入行が決まった頃の半沢とその父が話している場面から始まります。
そこで父は、新しく開発したネジについて話します。
それがタイトルにある新型ネジなんです。
半沢の実家が営んでいるような中小企業は、今はとても厳しい状況にあります。
中国のような人件費が安いところに仕事が取られてしまうからです。
それは銀行にも影響があることです。
半沢が銀行に入行したころは、まだ護送船団方式の最終段階だったようです。
銀行はお上に守られてつぶれることがなかった時代です。
しかし、半沢の父は銀行がつぶれる時代が来るかもしれないと
半沢に話をしています。
まさにその時代が到来しているということになります。
そんな父子の会話の中で、半沢直樹は就職活動のときの面接でついた
嘘のことを思い出しています。
あるリベンジを果たすためについた嘘です。
この終章で半沢直樹は見事にリベンジを果たしています。
全てはこのリベンジにつながっていたのかもしれません。
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レビューなども参考になりますよ。